久々ご登場のOさん・・。
これで6足目です。前作で手縫いマッケイに挑戦しましたが、その前に作成したステッチダウンの方がお好みらしく、今作も2度目のステッチダウン製法で進めるようです。※因みに以前の“ステッチダウン”製作の様子はこちら➭アウトステッチの踵は要注意!
デザインは、当工房のセミオーダーでサンプルとして置いてある“2アイレット内羽根”・・・。使用する革もサンプルと同じ“オイル絞り”のタンニンレザーを使用するようです。
サクッと、アッパー縫製までが終了~!
5年近く通っていただいておりますが、相変わらず丁寧に、且つ慎重に進めてます。
これは何をしているかというと、内羽根スタイルの靴でよく見られるのですが、ベロが落ちないように施す処置のひとつ・・・。
外羽根などの靴は、ベロが甲革と一体になっているケースが殆どなので、ベロが落ち込んでしまうということは無いのですが、内羽根の場合はベロの付け根部分でライナーとだけ縫われているケースが多いので、足を入れていない状態ですと、ベロが下に落ちてしまいます。
その為、このように、片方のみ(だいたいは内側)甲の革と縫い止めしておくわけです。
既に飾りステッチが施してるため、その上から2㎝弱のステッチを入れても、さほど目立たない、というわけです。
ということで、いよいよつり込み作業へ・・・。
踵に入れる芯材を切り出しております。
靴の種類にもよりますが、しっかり踵をホールドできて、且つ型崩れを防ぐ為、基本5㎜厚の床革を漉いて使用していきます。
※因みにパンプス等の華奢なスタイルの靴は、2㎜~3㎜の床で作成することもあります。
端は“ゼロ漉き”といって厚みを0㎜にし、中央部分は当初の5㎜をキープ・・、革包丁を使い少しずつ薄く漉いていきます。
でもって本つり込み・・・。いい感じで進行中です。
この後の手縫い作業など、また改めてご紹介させていただきます。
※追っかけ記録②はこちら➭OYさん追っかけ記録②~2アイレットはこんな結び方もできます。の巻