コロナでなかなか通えなかった為、やや長引いておりますKさんのブーツ・・・。
前回は先芯の成形迄終わり・・・、※前回のブログはコチラ➭靴教室|Kさん追っかけ記録①~ハンドソーンで奥様のサイドゴアブーツを作るの巻
トウのつり込み作業を行っております。
掬い縫い迄ソツなくこなし・・・、
ヒドゥンチャネルの上、出し縫い作業・・・。
更には、ヒールの積み上げ作業等、順調に進んでまいりました。
でもって、いよいよ楽しみにしていた“革染め”作業へ・・・。
Kさん本人は、これまでご自身の靴やご友人の靴で“革染め”を何度か行っており、色々チャレンジしてバリエーションを増やしていきたいと思っていたようでしたが・・、※因みに過去作はコチラ➭19.11.3 K・Sさん(4足目)➭17.11.5 K・Sさん(3足目)
この靴の主である奥様から、
“絶対、黒にしてっ!!”
と釘を刺されてしまった模様・・・。
“うぅ~、黒かぁ~・・・・・。”
と、うな垂れるKさん・・・。
お気持ち察します・・・。
ただ、黒といっても、純粋に黒を入れるだけではさすがにツマラナイ・・、そもそも単純な黒なら、わざわざ染めを行う必要もないわけで・・。
ということで、ベースになる色を先に入れ、その後黒を入れていくことに・・・。
ということで、早速気持ちを切り替えて染め作業です。
今回は色々検討した結果、水性よりも発色が良いアルコール染料(スピラン)の“青”をベース色とし、その上から黒を入れ、パッと見で“黒”といえる色合いを目指していきます。
ということで、一回目の染め終了・・・。
これは黒に近い“グレー”かな・・・・。
これはこれで私はアリだとは思うのですが・・・、
“絶対黒にしてっ!”という奥さまには、黒では無いとのご判断でしょう・・・。
“もう一回、黒入れてみます・・・。”
ということで、奥様とKさんとの間で、ぎりぎりの攻防戦の結果、この色に落ち着きました。
まあ、黒ですね・・。
ただ、光の当て具合で、微妙に“紫”っぽい色合いもでて、黒でもやや深みが出てきたと思います。
なんとかお気に召していただけることをお祈りしております。