今回は、ヒールの積み上げ作業を詳しくご紹介・・・。
アッパーのつり込みを終え、更に底付けが終わり、靴の8割程が完成した後の最後の大きな作業となります。
マラソンで例えるなら37・8㎞地点といったところでしょうか・・・。
今回は“アウトステッチ”の靴・・・。
こちらが1枚目の積み上げです。
ヒールをおわん型に削ったりする方法もありますが、今回は1枚ずつ削っていくパターンです。
これまでも何度かブログにてご紹介しておりますので、興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
➭靴教室|AEさん追っかけ記録②~変則ジョドパーブーツの完成~!の巻
➭ブラックラピド製法で袋モカのローファーを作成してみた~その弐
➭アゴ落とし
➭安定期で“やる気スイッチ”オン! 一気に仕上げるぞ~っ!
下の写真が、単に1枚貼り合わせ、釘で仮止めしたもの・・・。
でもってこちらが“アゴ落とし”をしたもの・・・。
貼り合わせた後、この様に水で濡らし、包丁で格子状に切込みを入れておきます。
その後包丁を使って、この様に削っていきます。
クレープ素材等の場合はグラインダーで削ってしまうこともありますが、革の場合はこのやり方が一番失敗も少なく安定しておりますので、生徒さんにもこのやり方で進めていただいております。
同様の行程を積み上げ回数分行い、最後に“トップリフト”を取り付けます。
“アゴ”の部分を、木やすりやサンドペーパーでキレイに整え・・・、
ヒール周りも、この様に凸凹してますので・・・、
こんな感じでキレイに整えていきます。
一気に染料迄入れてしまいましたが、こちらが完成したところ・・・。
普通に靴を置いた時、ヒール底面と地面に隙間が無いようになるのが理想形です。
慣れないとなかなか難しい作業ですが、最後のラストスパートの作業・・・。より慎重に進めましょう。