Sさん追っかけ記録その②です。
※①はこちらから➭靴教室|Sさん追っかけ記録①~ヌメ革でスリッポンに挑戦!!
今作で11足目なので、もう吊り込みはいいでしょう・・・。省略です。
ということで、“掬い縫い”の糸作り・・・、チャンを擦りこんで糸に強度を持たせます。
こんな感じで片方を固定し、チャンとロウを擦りこみます。
※因みに別の方ですが、糸作りの簡単な動画はインスタからご覧ただけます。➭インスタ:糸作り動画
松脂と油を混ぜたこの“チャン”を糸に染み込ませることにより、“防水効果”が出て且つ強度が増します。
更に、ロウを表面にコーティングすることで滑りやすくなり、作業効率が上がるというわけです。
でもって、早速掬い縫いです。
今回は“ダブルウエルト”と言って、ヒール周りも含め全周掬い縫いを掛けていきます。
※尚、ヒール周りに掬い縫いを掛けないのは“シングルウエルト”といって、こちらの方が主流となります。
サクッと掬い縫いを終え、本底(アウトソール)も貼り合わせた状態・・。
夏場の作業が中心だった為か、少しずつアッパーに汚れが・・・。
掬い縫いの時には汚れ防止の為のグローブをしているのに、今写真を見て気づきましたがつり込み時は素手でやってますね・・・・。
これが原因かも・・・。それとも、つり込みで汚れが目立ってきたので、慌ててその後グローブを付けたのか・・・。
この後、出し縫いの準備ですが、Sさん今回初めて『ヒドゥンチャネル』に挑戦です。
これまでも何度か勧めてはきたのですが、
“まだちょっと自分には早いと思います・・。”
と避け続けてきましたが、ついに決心です。
ヒドゥンチャネルとは、ソールの底面を薄くスライスし、その内側を縫っていきスライスした革で伏せてあげることにより靴底に縫い目が見えなくなる底付けの技法のひとつです。
この様に、微妙な包丁さばきが求められるので、難易度はやや高めの作業となりますが・・・、
なんどか端革で練習を重ねた後、満を持して本番へと入りましたが、
なかなか上手いっすっ!!
場所によってちょっと薄過ぎのところも一部ありますが、初めてにしてはかなり上出来ですよ。
※尚、上の写真の簡単な動画はこちらのインスタでご覧いただけます。➭Sさん初めてのヒドゥンチャネル
次回、出し縫い~アッパーの染め~仕上げ作業となります。