かばん教室の『基礎カリキュラム』、後半で作成する“内縫いポーチ”・・・。
“玉縁”(たまぶち)を付けるかどうかで悩む方、それなりにいます。
玉縁とは・・・
1 美しい縁。 また、きれいに縁どりしたもの。
2 布の裁ち目に別布をつけて細く縁どったもの。 縫いしろの始末やボタンホールなどに用いる。(デジタル大辞泉「玉縁」の解説)
とありますが、革製品でもよく使われます。
※因みに『日本皮革産業連合会』の“皮革用語辞典”ではこの様に解説があります。➭皮革用語辞典
まあ上記にもあります通り、主に“見た目”の装飾の一種なのですが、構造物の“骨組み”的な考え方もあります。
こちら、かばん教室Uさんの型紙・・・。PCにお強い方で、型紙は全て“cad”で作成されます。
でもって、その型紙で切り出した革、及び芯材類です。
厚み1.2㎜程の革を使い、底マチには0.6㎜の“ボンテックス”、胴には0.6㎜の“スライサー”を芯材として使用するみたいです。
機械を使って“革漉き”を行います。
その後、ファスナーを組み立てて・・・、
“胴”部分と“マチ”部分とがそれぞれ完成しました。
あとはこれを縫製して完成、となるのですが、その際Uさんは“玉縁”を付けることを選択・・・。
左側・胴の周囲に付いている、四隅がギザギザしているパーツが“玉縁”となります。
胴の周囲に、幅20㎜程のテープ状の革を0.5㎜厚に漉き、φ2㎜のポリ芯に巻いたものを貼り付けております。
ということで、“玉縁”ありのポーチが完成です。
一方、こちらは男性Oさん・・・、
これまでも赤い革ばかり使っていましたが、今回も赤系の革・・・。
ただ、今回は奥様の為にポーチを作られる様です。
厚みは1.5㎜程のタンニンでやや柔らかめの革ですが、敢えて芯材や裏地は付けず、革オンリーで仕上げるようです。
また、玉縁も敢えて付けずに縫い上げる予定です。
ということで、Oさんのポーチが完成~!
お名前のイニシャルを入れてみました。