当かばん教室では、全くの初心者の方でも基礎からしっかりとご理解していただく為、最初は『基礎カリキュラム』にていくつかの革小物を作成していただいております。
その流れ、及び目的ですが・・・、
①コースターの作成・・・・キレイに裁断できる『革包丁』の研ぎ方を実践しながら、『直線』の革の裁断、及びミシン掛け(もしくは手縫い)と『コバ磨き』を習得します。
こちら、昨年秋から基礎カリキュラムに取り組んでいるOさん・・。
イタリー産の『エルバマット』という、タンニンレザーを使って奥様用と自分用の2つのレザーコースターを作成中。
初めて『コバ磨き』を体験・・・。
コバが美しく光り始めると、ほとんどの方が感動します。
#120のサンドペーパーから始まり➭#240➭#400位まで行います。
また、もっとこだわりたい方は、その後ロウを使った“コテ当て”等も行っていただきます。
※尚、タンニン以外(クロム鞣し)のコバ処理方法例はこちら➭レザークラフト教室|コバ処理・・・どうする?
②キーホルダーの作成・・・引き続きタンニンレザーを使って、『曲線』の革の裁断、及びミシン掛けと『コバ磨き』の習得。
※スミマセン、写真撮り忘れました・・・。
③包丁カバー作成・・・・カバー類の考え方を習得。実際に入れる物(包丁の刃の部分)を実際に測り、『ワタリ』という考え方を理解していただきます。
④ブックカバーの作成・・・引き続きカバー類の作成。文庫本のサイズを測り、小さ過ぎず且つ大き過ぎない、適切な寸法を導き出して型紙を作成していきます。
⑤コインケースの作成・・・『ワタリ』の考え方を更に深化させ、『カブセ』のある入れ物の型紙を作成します。また『ホック』類についても付け方を習得します。
※ここまでの5作は、全てタンニンレザーを使い『コバ磨き』を複数回行うことにより、経験値を上げていきます。
⑥ティッシュケースの作成・・・ここからは『クロム鞣し』の革を使っていきます。『革漉き機』使って“革漉き作業”を行っていきます。
ここからは『クロム鞣し』の革を使用しますが、またしても赤い革を選択・・・。
ただ、またしても写真を撮り忘れたので、別のサンプル写真となります。
この様に、入れ口を“切り出し”状態ではなく、『ヘリ返し』をすることで、見栄えよく仕上げます。
また『内縫い』仕様の場合、内縫い代も『革漉き』をすることで、見栄えが良くなるように、また収まりが良くなるようにしていきます。
⑦ペンケースの作成・・・・前回同様、『ヘリ返し』『内縫い代』の革漉きを行い、経験値を上げていきます。また、『ファスナー』の基礎知識を習得します。
完成したペンケース・・・。私用した革は、若干起毛されたワインレッドの柔らかめの革・・・・、赤系が好きなんですね・・・。
⑧マチのある形(内縫い)/“玉縁ち”を作る・・・これまでの『革漉き』の経験値を上げていく作業をしながら、『胴』と『マチ』の考え方を習得します。
任意でカタチを決める『胴』に対し、それに合わせる『マチ』の長さ等をどの様に考え、型紙を作成していくかを理解していただきます。
一生懸命、ノートに書き込むOさん・・・。とても真面目です・・。
更に“玉縁ち”付きバージョンも作成します。少しサイズを変えることにより、改めてご自分で計算し、マチの長さを算出し、経験値を上げます。
玉縁ちには2㎜のポリ芯を使い、組み立てていきます。
少しミシン掛けが難しくなるので、若干“ゆがみ”が出てしまいましたが、いい感じで仕上げりました。
スタートから4か月程経ちましたが、ここまでが『基礎カリキュラム』となり、次からいよいよ大きめのバッグ類の作成となります。
Oさん、次は同じく“内縫い”仕様のポーチを作成予定ですが、その後トートバッグ、更にはビジネスシーンで使えるブリーフケースを完成させるのが目標とのことです。